いのち
動物の死は、悲しい?---元旭山動物園 飼育係がつたえる命のはなし (14歳の世渡り術)
- 作者: あべ弘士
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/08/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以下、この本で印象にのこった箇所
-図鑑や、テレビのドキュメンタリーだけでは知ることができない動物の姿
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- ゴリラは大変デリケート。そのデリケートさは、ヤギがゴリラ舎の前を通ったのを見かけただけで、翌日下痢をするくらい。
- エサを毎日与えていて、別段かわった様子も見られなかったカメだが、ある日突然死んでしまった。実はネズミが侵入してエサを食べていた。動物にとって弱みを見せることは、狙われて食べられたりして、死に直結するため、気付いたときは手遅れのことが多い。
- 動物の死をどう考え、彼らの死を通して自分の死をどう捉えるか
- 伝染病にかかった野生のシマウマは、自分を狙うような信号を発しているのではないかと考えられている。そしてライオンはその信号をキャッチしているのではないか。その個体が狙われることで集団に伝染病がはやらないように、野生の世界では弱った動物なりにも役目を果たしている。
- 人間が関わらない“死”はすべて正しいのではないか
動物とのかかわりにおいて、全力で取り組んでもミスはするものだ。
しかし怠けはダメだ。怠けで、動物の命を落とさせてしまうことは、
全力で走り、食べ、寝る・・・一生懸命生きる彼らに申し訳ない。
これは、すなわち動物にも人にも誠実に接することの大切さを説いていると思う。