理想自己と現実自己のギャップ
- 作者: 鴻上尚史
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 単行本
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ありたい自分(理想自己)と、今ある自分(現実自己)にギャップがあると、
今ある自分は、ありたい自分に振り回されてしまう。
もちろん、こうありたい、なりたい自己像があるからこそ、
そこに近づこうと努力できるわけで、ギャップそのものは問題ではない。
やっかいなのは、ありたい自分が過剰に大きくなって、今ある自分の状態や行動をつねにチェックして、身動きがとれなくなるときである。
若い頃は、特にこういう経験することが多かったかもしれない。
「身動きがとれないんだよ!じゃあどうしたらいいんだよ!!!」
そんな困惑に、著者は
体を使うこと
をすすめています。
「ありたい自分」は、頭でつくりあげた自分ですから、万能です。でも「今ある自分」は体をともなっていますから、ゆっくりした速度です。
体を使うというと、一般的にスポーツを思い浮かべがちですが、
「私はスポーツは苦手だし」
でも大丈夫。
ようするに肝心なのは、体の有限性を体験することのようですから、
お腹がすいてペコペコ、眠たくて仕方ないのだって、
充分自分の体を経験することになりますね。
この本を読んで
自分を意識することから、自分を体感するのを大切にしたいと
改めて思った次第です。