やってしまった!

「予約していた本が届いていると思うのですが・・・」
いつものように私がそう言うと、司書さんは奥のワゴンに取りに行ってくれる。
目の前に本が置かれるまでの、ほんの少しの間がなんともいえず心地よい。

バーコードをピッピと読みとる数を、心の中で数えて、
受け渡してくれるのを心待ちにしているのだけど、それが顔にでないようにいつも澄ましている。

けれど、今日はちょっと違った。
『このお人形の絵の表紙には、見覚えがあるような・・・』
パラパラとめくると、何ヶ月前に借りて既に読んだ本だった。

私の、貸し出し―返却の最短記録になりました。
司書さん自身も、こういうことはよくあるのよ、笑顔で仰っておられました。
このおかげで、二言三言会話ができて、それはそれで和みました。

これがその本↓

言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫)

言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫)