お江戸
夏休みの課題図書の棚にあった1冊。
表紙の絵に誘われて手にしました。
多くの老若男女でにぎわう階段状の広場が描かれていて、人々はみな楽しそうな表情をしています。
・・・こちらではスーツ姿の男性の横を、江戸時代の旅人のいでたちの2人組みが通り過ぎていく。またあちらの縁台では、お江戸の町人と作業服を着た技師風の男たちが休憩をしている。
さて、江戸しぐさというのは、江戸の町衆の間で互いにトラブルを避け、気持ちよく暮らすためのルールや工夫のことだそうです。
これらのルール・工夫は、江戸時代から講とよばれる場で伝わってきたものです。
しかしながら、現代の人付き合いにも活かせるものが多く含まれています。
中でも、私が素敵だなと思ったのは「こぶしうかし」。
最近は電車内で一人でも多くの人が座れるようにとの車掌のアナウンスが流れますが、
江戸時代では、船の出発を待つ間に、後から人が乗ってきた際には、こぶしをついて腰を浮かせて席をつめていたとのこと。
その仕草を「こぶしうかし」と呼びのだそうです。
座っている位置をずらすのに、まず、こぶしをつくという仕草が美しいし、言葉としても洒落ていると思います。
- 作者: 和城伊勢
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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