今朝の夢

急峻な坂の上にそびえ立つ屋敷。女性がその方向を指差した、あれが彼女自身の家だと。そして私ともう一人をこれからその屋敷に案内をすると言うので、私達はえっちらおっちらついていく。

しかし実に見事な家だ。広い広い玄関ホールに肖像画がかがけられており、シンプルだが重厚なインテリアが目を引く。彼女の家は食品会社を経営しており、今日は私たちに夕食を振る舞ってくれるそうだ。

私と同行者は食事の準備ができるまで、屋敷を巡る。ある場所でその家の雰囲気とは異なる素朴な木の扉がある。それを開けると、眼下に広大な黄金色の草原が広がっていた。これは一体!なんと素晴らしい眺めか。

 「ん」その草原で、何かがうごめくのを私ともう一人は同時に気付く。「たぬき?」。たぬきなんだろうか?恐ろしく黒々として巨大である。次の瞬間、ヤツはこちらに向かって猛烈な勢いで向かって来る。「逃げろ!」、「扉を閉めて」。間一髪避けられたと思ったのに、間に合わじ。閉まりかけた扉をグイグイとこじ開けて狸は入ってきた。その中で私はどこでどう手にしたのか、長い長い木の棒を持ち闇雲に振り回す。果たして…。

 ここで目が覚める。